ヘルパーつらいしきついけど嫌いじゃない

在宅の知的障害者の日々のヘルパーとして思うこと。

2012年8月号

箸休め記事。

ただいま。お盆はガイヘルで2泊3日の大阪旅行に行っていました。なのでそれにまつわるいろいろをつらつら書いてみようかと。

●段取りすぎ疑惑

 今回の旅行では、2日間はユニバーサルスタジオジャパン(USJ)、1日は大阪観光に。少し前にガイヘルでナンジャタウンに行った時も反省したのだけど、多分私迷っている相手に対してテキパキ段取りを考えすぎなのだ。今回のUSJでも、「これが何分待ちなのでまずこれに並んで入って、そしたらちょうど出てくるぐらいの時間にここでショーが始まるので・・・」みたいな。

 「楽しませなくては」と「時間を無駄にしたくない」という思いから、なんだろうけど。いやぁだけどもうちょっと本人と向き合って「次どうしましょうねぇ」と迷う時間も大切にしたい、と時折冷静になって思うのですが。だけど迷ってる人見ると「その迷ってる時間で出来ることはたくさんあるんだ!」って思って口出ししちゃう。暴走良くない。反省。

●介助者のひとりよがり疑惑

 そしてこういう「相手を楽しませなければ」という意識は自分の疲労、そしてイライラに繋がるので結果やっぱり良くないのではないかと。

 今回の大阪旅行の中で私がイラっとすることが多く一番疲れたのは大阪観光。

 なんでかなぁと振り返ると、USJではこの「楽しんでほしい」という私の勝手な計らいが当事者の喜びに直結している(ように感じる)ことが割と多かったので、「楽しんでもらえたー良かったー」という感覚につながりそんなに疲れなかった。この感覚が介護現場の人がよく言う「やりがい」なんだろうな。

 USJみたいに本人の希望が見えやすいところで、それに合うように私が行動してそれが本人にフィットするのならお互い良いと思うのだけど。

 私が大阪観光で疲れたのは、この「楽しんでほしい」という勝手なひとりよがりと、本人の希望がまるで噛み合なかったからなんだと思う。「この溢れんばかりの大阪らしさの中でそんなキャラクターにわざわざ食い付くんかい!」と何度心の中でつっこんだことか。

 これに気付けたのはUSJで「アンタが行きたい言うから来たのに、その態度なんなん?もう知らん!帰るわ!」って子供に怒ってるたくさんのお母さんを見たから。きっとお母さんもその子のために良かれと思っていろいろ尽くしたのだけど、子供に響かず、そして子供から何も返ってこなくてキレちゃうんだろうな・・・さすがに仕事なのでキレることはないけれど、気持ち的にはこれに近い気がしました。

 だからやっぱ「本人を楽しませる」ことよりも「本人の希望がどこにあるか」を考えなきゃなんですね・・・言うは易く行うは難し!!とにかく今回のことから私の当分の目標は「しゃしゃんない」になりました。気をつけます。

●おまけ テーマパーク考察

 ほんとはこれを一番書きたかったんだけど。USJナンジャタウン、ディズニーランドにガイヘルで行った中で強く思ったのはディズニーランドはすごいということ!当事者と行かないと気付かなかっただろうけどディズニーランドの「分かりやすさ」ってすごい!テーマパークでありながら、あんだけ言葉の力に頼らないで視覚や音でストーリー性を持たせているディズニーはすごいなと思ったのです。わー超これ書きたかったのに。残念。

 

最近は、知的障害かつ車椅子の人を押してることが多いので、「あっちが楽しいよ!」と、引っ張り回してる気がします…が、なんかそれでも良い気がする、というぐらいには関係を持ってる気がする(後で怒ってたら謝る)。